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血液検査が可哀想…

診察台の上で不安そうな目をする白と茶の小型犬

今回も心理士でドッグカウンセラーのしらたゆうこがパーソナリティを務めるラジオ番組、宝製菓presents radio café『犬とあなたと珈琲と。』に寄せられたお便りにお答えします。

血液検査は
確かに痛そうだけど…

今回のお便り:赤玉パンチさんからいただきました。
祐子さん、うり店長こんにちは。友人のワンコ(チワワ)が、ちょっとお腹を下したので動物病院に連れて行ったところ、「血液検査をしましょう」と言われ、「可哀想」と伝えると「それでは薬も出せません」と診てもらえなかったそうです。体調は回復している様ですが、この話モヤモヤ案件じゃないですか。確かに人間なら血液検査まではしないでしょうし、小型犬は血管も細いので注射されるのは痛そうです。どう思いますか。

赤玉パンチさんありがとうございます。実は、偶然にも数日前に動物病院を開業されている獣医さんから、同じような話を聞きました。

血液検査を「可哀想」と断られたので、その時は「それであれば、うちでは診られません」と伝えたそうです。そのワンちゃんの病状までは聞きませんでしたが、例えば、お腹を下していると一言でいっても、状態によっては大きな病気が隠されている可能性もありますよね。そうであれば血液検査は必要になります。もちろん、すぐに薬が処方される場合もあるでしょう。

どこまで説明できるか
が大切


当然、犬は自分の体調を説明できませんから、正しく診断してもらうためには、飼い主さんが「どれだけ説明できるか」が大事になります。例えば、下痢であれば便の状態も様々でしょう。「いつから」「どのくらいの頻度」だったのか、「食欲」や「元気」はあるのか。その他の症状など、気づいたことをメモする。便の写真も撮っておくといいですよね。

それらを見せて確認してもらったうえで「血液検査をしましょう」と獣医さんが言ったのなら、「ここまで細かく見ての判断なのだから」と、少しは納得できるのではないでしょうか。あとは信頼するのみ。

半信半疑では
治療にも影響


動物病院選ぶときは、院内の設備や獣医師さんの知識や技術に加え、「信頼できるかどうか」はとても大切なこと。私自身も実感しています。会話などのフィーリングも大きなポイントになりますよね。

せっかく正しい診立てをしてもらっていても、医師を信頼できず、なんだか半信半疑のままならば、投薬をサボってしまったり(実は私もその経験があるのです。軽い口調で話すので、薬を嫌がる愛犬に「無理やり飲ますこともないかぁ」と軽んじてしまった)など、治る病気もずるずると時間がかかってしまう可能性だってあるかもしれない。なので、飼い主さんご自身で信頼できる先生を、なんとか探してもらいたいです。

不明点や不安点は
どんどん聴こう!


最後に血管注射が痛そうという件。とても気持ちはわかります。でも症状が悪化してからでは、そっちの方が「可哀想」です。なので、なぜその検査が必要なのか、「痛くないですか?」など、気になることをどんどん聴くことも必要。私は自分が納得するまでしつこく聴きますよ。それで、こちらの不安や疑問に丁寧に説明してくれれば、先生を信頼することができますよね。

愛犬のために、先生とよい関係を築いておく。それも犬を愛する一つのカタチだと思います。

どうでしょう。赤玉パンチさん。少しは参考になったでしょうか。お友達も「可哀想」から「これで安心」という気持ちになってもらえるといいですね。チワワちゃん、元気に回復しますように。

この記事はFM831レディオ湘南:radio café『犬とあなたと珈琲と。』(第1.第3土曜16:00~16:29放送)2024年2月17日放送分を加筆修正しました。

本記事は「こちら」から視聴可能。

レディオ湘南は世界中どこからでもワンクリックで視聴可能です。
番組サイトにもぜひ遊びにきてください→『犬とあなたと珈琲と。』

◎『With a Dog』は犬の認知行動療法と飼い主のコーチングという“心理学を軸”としたドッグトレーニングを行う立場から、ヒトと犬の心と行動の関係についてお伝えしています。

文:白田祐子(しらたゆうこ)

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白田祐子(しらたゆうこ)
プロフィール:認定心理士。ヒトと犬の心と行動カウンセリングラ「ル・ブラン湘南」代表・ドッグカウンセラー。
1990年代から犬の行動や心理を独学し、保護施設などでしつけのボランティア活動を開始。パートナーは2005年生まれの雑種の女の子で名前は“うり”。大学で心理学を専門的に学び、人と犬の関係や犬の心の成長の研究を行い独自のメソッドを確立する。2013年にパーソナルドッグカウンセリングを開始。人と犬のパーソナリティを重視したコーチングは特に多くの女性に支持されている。

里親制度の普及や地域行政と連携した“犬のしつけ”相談業務など、教育、行政、法律と多方面で人と犬の問題に向き合い、犬専門雑誌の監修や執筆も行う。
愛玩動物飼養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペット災害危機管理士、小動物防災アドバイザー、猫防災アドバイザー他、ペット関連資格多数。湘南ビジョン大学講師。2014年より神奈川県動物愛護推進員。2019年よりFM83.1Mhzレディオ湘南にレギュラー出演、2022年4月から新番組『radio cafe犬とあなたと珈琲と。』がスタート。

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