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嗅覚をつかってハッピーシニアライフ

今回も心理士でドッグカウンセラーのしらたゆうこがパーソナリティを務めるラジオ番組“宝製菓presents radio café『犬とあなたと珈琲と。』”に寄せられたお便りにお答えします。

視力が低くても
好きな子に気付く不思議

今回のお便り:シニア犬大好きさんからいただきました。

タカラカフェのみなさん、うり店長、祐子さん、こんにちは。我が家の愛犬は15歳。最近は目が悪くなって、視力はほとんど「ない」のではとお医者様に言われています。確かに目の前で手を動かしても反応しなくなりました。でも、お外が好きで、毎日散歩に出て、時々ぶつかることもありますが、上手に歩きます。そして大好きなお友達が近づいてくると尻尾を振って喜びます。目が見えなくても好きな子に気付くってなんだか不思議ですよね。どうしてわかるんでしょうね。見ていて幸せな気持ちになります。うり店長はどうですか?好きな子はいますか?

シニア犬大好きさん。ありがとうございます。15歳はシニアの中でもハイシニアって言われますよね。そして、目が見えなくても「お散歩が大好き!」。いいですね。

うりも大好きな子いますよ!大好きな子を見つけたらダッシュします。そして、子供の時のように体当たりして、ちょっと「ワンプロ(プロレスごっこ)」をするような仕草や、「プレイバウ(前脚を伸ばしてお尻を高くあげる“遊ぼうよ!”のポーズ)」をします。

17歳の「プレイバウ」びっくりですよね。ただ、一瞬興奮したらもう満足。「はい。終しまい」って感じですが、普段はノロノロのうりしか見たことのないお友達がこの「大好き!大好き!」を見ると驚きます。

若いうちから
嗅覚をつかわせてあげよう!

さて、老化による視力の低下。
多くの場合は白内障なのでしょうか。

白内障は老齢性疾患の代表的な一つですよね。老齢性の場合は進行がゆっくりって言われていますので、目が白く濁る「混濁」の進行を遅くする目薬やサプリメントなどもあるようですね。

そして、シニア犬大好きさんが仰るように、犬は案外、目が見えていなくても、それ以前と活動量が同じだったりします。人間とは大違いですよね。本当に不思議です。

犬はもともと、猟犬など一部の犬種を除いて、生活の多くを嗅覚に頼っていることがわかっています。ですから、大好きなお友達が近づいてきた時は、ニオイで感じることができるんですね。

実は、この鼻を使うってこと、とっても大切なんです。

カートや抱っこは
視力に頼りがち

本来、犬は周辺の環境や見知らぬ人や犬、見たことのない未知のモノなどを、ニオイから情報を得て、それは「どういうものなのか」「安全なのか」「危険なのか」。相手が犬であれば、その犬の性別や年齢や性格、今の気分などを判断して「気が合うのか・合わないのか」「うまくやっていくにはどうすればいいのか」などを判断します。

でも、例えば、あまり外に連れ出してあげなかったり、いつも抱いていたり、カートに乗せてばかりいると視力に頼るようになってしまいます。

そうなるとどうなるか。
理由については割愛しますが、結果として、他の犬に吠えやすくなったり、音やモノの動きなど、周囲の変化に過剰に反応しやすくなる傾向が高まることが予測されます。

視覚に頼ってきた
シニアは不安がいっぱい

視力に頼り過ぎると、さらにどうなるか。
年を重ねて心身ともにちょっと弱くなっていくと、若い時よりもさらに外の世界にストレスを感じてしまうものです。そんな中で頼りだった視力も弱り、周辺の環境を理解したり、近づいてくる相手の情報をニオイで判断できないと、ますます不安でいっぱいになってしまいますよね。

ですから、話を逆算していくと、シニア犬大好きさんのワンチャンのように、ハイシニアになってもお散歩を楽しんでいるワンコは、しっかり嗅覚を使いながら成長したんだなと想像することができます。

嗅覚を使えると
シニアもイキイキ

目が見えにくくなっても、年を重ねても、嗅覚を頼りにすることができれば、外の世界を満喫して楽しく過ごすことができる。

それってとても幸せなことですよね。お散歩を楽しめれば、寝たきりになるリスクや認知症のリスクが軽減されることもわかっていますよ。

シニア犬大好きさん。
これからも環境を整えて、ワンチャンのフォローもしてあげながら、快適な暮らしを送ってくださいね。15歳がんばれ!応援しています。

関連記事⇒『犬の認知症の症状と予防法って』
     『シニア犬との暮らしはどうですか?』

この記事はラジオ番組:radio café『犬とあなたと珈琲と。』
(第1.第3土曜16:00~16:29/FM83.1Mhzレディオ湘南)の2023年3月17日放送分を修正しました。

本記事は「こちら」から視聴可能。後半部分にお便りのコーナーがあります。
レディオ湘南は世界中どこからでもワンクリックで視聴可能です。
番組サイトにもぜひ遊びにきてください→『犬とあなたと珈琲と。』

◎『With a Dog』は犬の認知行動療法と飼い主のコーチングという“心理学を軸”としたドッグトレーニングを行う立場から、ヒトと犬の心と行動の関係についてお伝えしています。

文:白田祐子(しらたゆうこ)

うり店長のInstagramは『こちらから』
ル・ブラン湘南のInstagramは『こちらから』

白田祐子(しらたゆうこ)

プロフィール:日本心理学会認定心理士。ヒトと犬の心と行動カウンセリングラボ「ル・ブラン湘南」代表/ドッグカウンセラー。
1990年代から犬の行動や心理を独学し、保護施設などでしつけのボランティア活動を開始。現在のパートナーは2005年生まれの雑種の女の子で名前は“うり”。
大学で心理学を専門的に学び、人と犬の関係や犬の心の成長の研究を行い独自のメソッドを確立する。2013年にパーソナルドッグカウンセリングを開始。人と犬のパーソナリティを重視したコーチングは特に多くの女性に支持されている。

里親制度の普及や地域行政と連携した“犬のしつけ”相談業務など、教育、行政、法律と多方面で人と犬の問題に向き合っている。
愛玩動物飼養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペット災害危機管理士、小動物防災アドバイザー、猫防災アドバイザー他、ペット関連資格多数。湘南ビジョン大学講師。2014年より神奈川県動物愛護推進員。2019年よりFM83.1Mhzレディオ湘南にレギュラー出演、2022年4月から『radio cafe犬とあなたと珈琲と。』がスタート。

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