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犬の心理*犬と信頼関係を築くポイント3つ

あなたは愛犬に信頼されていますか?

「信頼される」と「慣れる」「なつく」「甘える」は異なります。

例えば、慣れない状況などで愛犬が困惑や興奮をしているとき、あなたの存在や何らかの合図によって落ち着きを取り戻すことはできますか。もし、状況が変わらないのであれば、あなたは愛犬から信頼されておらず、どちらかというと「あてにならない」「頼りにならない」と思われているのかもしれません。

信頼関係は育まれるもの

なぜ「あてにならない」「頼りにならない」と思われるようになってしまうのでしょう。

それは、私たちの日頃の行動や接し方の積み重ねが原因かもしれません。「好き」と「信頼」の間には、意外に高い壁があるようです。

犬との信頼を築く「3つのC」

一般的に子犬が最初に受け取るのは“母犬からの揺るぎないエネルギー”です。「ここは安心で安全な場所だ」と身を委ね、ノビノビと成長していきます。

母犬や兄弟たちから離され、右も左もわからない人間社会で暮らすこととなった犬たちが必要なのも、母犬と同じ*優しく、力強いエネルギー*ではないでしょうか。

困ったときには行動の決定権をあなたに委ね、身を任せることができれば、愛犬のストレスを最小限にとどめることができます。

私たちが犬と暮らすとき、母犬のように“信頼できる存在”と認めてもらうには、少なくても3つの要素が必要だと私は考えています。それを今回は「3つのCのメソッド」としてご紹介します。

Comprehension(理解)

犬はあなたに「理解されている」と感じたとき、あなたを信じることができます。

こちらの都合や人間的な解釈を犬に当てはめても、行動の原因や意味を理解することは難しいものです。犬をよく観察して“ボディランゲージや表情などの合図を正しく読み解く”ことが大切です。

例えば、人の場合“あくび”はリラックスや退屈な状態と捉えられがちですが、犬の場合は緊張の合図であることが往々にしてあります。このような合図を正しく理解していないと、ストレスを与え続けてしまうことがあるかもしれません。

欲求不満やストレスにさらされる前に、犬の気持ちを先取りし、“行動のイニシアティブをとる”ことも大切です。

散歩の途中で欲しがる前に水を与えるなど、小さな積み重ねが大きな信頼へと繋がるもの犬の欲求を察して行動を先回りすることができれば、わたし達は落ち着いて対応することができるし、犬は「自分のことを分かってくれている」と感じますよね。

さらに、あなたに何かを望むときも“吠え”などではなく“アイコンタクト”で気持ちを伝えるようになります。アイコンタクトが取れるようになれば、わたし達が犬に意思を伝えたいときも、表情やしぐさを交えながら、よりわかりやすく、そしてスムーズに気持ちを伝えることができるようになります。

関連記事→『犬の心理*犬に伝わる注意の仕方と教え方のコツ6つ#1』近日公開予定

Calm(穏やかさ)

犬は“社会的な動物”と言われ、もともと群れで暮らす生き物です。

もし、群れの中の1頭が興奮し始めると、仲間はその様子から危険や異変を察して吠えはじめます。でも、群れの中心にいる犬が冷静でいれば、群れ全体もすぐに落ち着きを取り戻します。

信頼されている犬の落ち着きを見て「何事もないのだ」と判断し安心するのです。
群れを落ち着いた状態に導いてくれるから信頼されるのです。

それは犬と人の関係でも同じ。
犬は自分自身を落ち着かせ安心させてくれる*冷静で穏やかな人を頼りにします*

日頃から周囲の物事に過敏に反応したり、慌てたりせず、落ち着いて振る舞えるようになれるといいですよね。わたしも日々努力していますがとても難しいと実感しています。好きな音楽や香り、珈琲や読書など自分がリラックスできるアイテムで気分を切り替えられればいいですが、すぐに体感できないときは、それらをイメージしながら深呼吸をすることでリセットできるよう練習しています。

心を静めた穏やかな行動は愛犬にも伝播し、より信頼関係は深まっていくはずです

関連記事→『心理士が解説*犬に好かれる人の特徴3つ#1』

Consistent(一貫性)

あなたの行動に一貫性がないと犬は混乱します。

「あれ?さっきと違う」「どっちが本当なの?」と犬が疑問に思ったとき、あなたへの信頼は揺らいでいきます。

例えば、ジーパン姿では前脚をかけてきても許すのに、お出掛け用の服のときには注意をする。普段はテーブルに手をかけても何も言わないのに、来客時や外食時には注意をする。心当たりのある方もいるかもしれません。

人間同士なら理由を説明できますが、「昨日良かったことが今日はダメ」「パパはいいのにママはダメ」など、同じ行動への対応がバラバラなら、犬は“行動の基準”を理解できずに混乱してしまいます。場合によっては一度覚えた「お座り」などもできなくなってしまうこともあるのです。

わたし達の感情は移ろいやすく、環境や条件にも左右されがちです。でも、愛犬のためにはいつでもブレない“同じメッセージ”を送ってあげたいものです。

そのために必要なのが、“ルール作り”です。ルールがあればどんな気分や状況でも「これはOK」「これはNG」と一貫性を保つことができますよね。気分が良くても悪くても「赤信号は止まれ」のように。

関連記事→『愛犬と信頼関係を高めるルール作りのヒント』近日公開予定

おわりに

信頼関係はあなたが“愛犬のことを信じ、”愛犬もあなたを“信じられる存在と認めたとき”にはじめて生まれます。

信頼が築かれた関係、人と犬がバランスよく保たれた関係は、私たちだけではなく、犬も強く望んでいるのではないでしょうか。

犬を理解し、穏やかさと一貫性を身につけるには、自分の感情や態度が今どうであるかを把握し、調整する技術を身につけることが求められるかもしれません。それには少しの練習が必要かもしれません。時間や忍耐力も必要かもしれません。でもこの3つのポイントは「この場はまかせて」と、自信を持って犬を導いてあげる土台になるとわたしは信じています。

◎『With a Dog』は犬の認知行動療法と飼い主のコーチングという“心理学を軸”としたドッグトレーニングを行う立場から、ヒトと犬の心と行動の関係についてお伝えしています。

文:白田祐子(しらたゆうこ)
この記事は初出2017年7月21日『犬の心を育む4~犬に信頼されるための「3つのC」』(「犬のココカラ」掲載)を大幅に加筆・修正しました。

Instagram:@doggy_uri
      @ル・ブラン湘南

白田祐子(しらたゆうこ)
プロフィール:公益社団法人日本心理学会認定心理士。ヒトと犬の心と行動カウンセリングラボ、ル・ブラン湘南代表。

1990年代から犬の行動や心理を独学し、保護施設などでしつけのボランティア活動を開始。現在のパートナーは2005年生まれの雑種の女の子で名前は“うり”。

大学で心理学を専門的に学び、人と犬の関係や犬の心の成長の研究を行い独自のメソッドを確立する。2013年にパーソナルドッグカウンセリングを開始。人と犬のパーソナリティを重視したコーチングは特に多くの女性に支持されている。

里親制度の普及や地域行政と連携した犬のしつけ相談業務など、教育、行政、法律と多方面で人と犬の問題に向き合っている。愛玩動物飼養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペット災害危機管理士、小動物防災アドバイザー、猫防災アドバイザー他、ペット関連資格多数。2014年より神奈川県動物愛護推進員、湘南ビジョン大学講師、2019年よりFM83.1Mhzレディオ湘南にレギュラー出演中。

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