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犬とあなたと珈琲と。Vol.27

聞逃し配信中
ミキサー:レディオ湘南 高橋優佳

宝製菓presents radio café『犬とあなたと珈琲と。』

FM83.1MHz レディオ湘南(毎週金曜 16:00~16:29)放送中

湘南の海を見下ろす、小さなコーヒーショップ「TAKARA CAFÉ」。
ここで“宝物”の話をすると探し物が見つかるとか?…
オーナーは心理士でドッグカウンセラーのしらたゆうこ。
店長はカフェオレ色の愛犬“うり”。
美味しい珈琲を飲みながら、お客様との会話に耳を傾けてみませんか。

今回のお客様は華道家で有限会社湘南フラワーコーディネート代表の阿多星花さん。10歳の時、半ば強制的にはじめさせられたお花の世界。でも、大学生には留学先で「生け花と日本文化」の講座を開講し、現在はお花を通じた国際交流を根付かせています。子供の頃あまりにも出来なくて泣いて怒られていたけれど、お教室のお菓子目当てで通い続けていたと話す星花さん。柔らかな笑顔と気取らないお人柄は可憐な花のようで、国を越えて愛される理由だと思いました。「日本人の自然に対する美的感覚は“うつろい”だと何かで読みました。花はその“うつろい”を見せてくれます。つぼみが咲き、そして枯れる。うつろいを楽しめると花瓶に挿した花も最後まで長く楽しめると思います」。

―こんにちは!星花さん、ようこそお越しくださいました。

祐子さん、こんにちは。
お友達から聞いてぜひ来てみたいと思っていたんです。今日は来られて嬉しいです。

―ありがとうございます。嬉しいです。いらっしゃいませ

噂通り“うり店長”もいるんですね。こんにちは。

前衛運動の中で発展した草月流

―星花(せいか)さんは華道家でいらっしゃって、「星」と「花」で星花というお名前は雅号なんですね。

そうなんです。華道界では師範を取ると雅号というのを頂けるのですが、私の場合は星花の他にアレンジメントなど、流派が2つあるので、星湘(せいしょう)、孝星(こうせい)と3つの雅号を持っています。

―星花さんの流派は草月流とお聞きしました。生け花と聞くとどちらかというと形式主体のイメージが私にはありましたが、草月流はウィンドウディスプレーや舞台美術やホテルなど、あらゆる空間で「型」にとらわれることのない、自由でダイナミックなアート作品が多いように感じました。

そうですね。草月流はまさに昭和の前衛運動の中で発展してきた流派ですので、他の流派よりもアートの要素がとても強くて、アーティスティックな作品が多いのではと思います。

―お母様が草月流の華道家でいらっしゃる。

はい。母の雅号は裕孝(ゆうこう)で、私が生まれる前からお花を教えていて、今自分のオリジナルの流派も作っています。

―なんという流派ですか。

SFC生け花という流派です。

真剣に向き合い愉しさを知る

―星花さんはいくつ位からお花の世界に?

10歳から生け花とフラワーデザインをはじめたんですけど、どちらかというと半ば強制的にスタートさせられたと思っています。私はお兄ちゃんっ子だったので、兄に憧れて洋服とかも男の子っぽくして過ごしていたんです。

お花は女の子らしいものと思っていたので、あまり好きにはなれませんでした。あまりに出来なくて泣いて怒られたりしたこともありました。でも、お教室にお菓子が用意されていたので、お菓子食べたさもあってずっと通っていました(笑)

―でも、どこかでお花の世界に目覚めたんですね。

まずは高校時代が一つのターニングポイントでした。
それまではなんとなく「通わされていた」お花ですけど、高校に入ってお友達の特技などを見ていくうちに、「自分には何にもないなぁ」って思って焦りはじめたんです。

それで「何かしなくては!」と思った時に、ブルーオーシャンなお花を選んで真剣にやり始めました。やっぱり真剣に向き合ってみるとすごく面白くて、どんどんのめり込んでいったという感じですね。

―確かにブルーオーシャン。他の人が既に得意としているものを始めるよりも、お花は経験があって競合もいないですものね。

留学先で生け花と日本文化の講座を開講

―高校生でお花の世界に魅了されて、その後、学生生活に変化や影響はありましたか?

大きな影響は大学時代かなと思います。

大学で韓国語を専攻していたので2003年にソウル大学に留学をしたんです。その時に国際交流ボランティアとして半年間『生け花と日本文化』の講座を開講しました。

―外国語と生け花が手を結び世界の架け橋となる。素晴らしいステップですね。反応はどうでしたか。

当時、韓国はまだまだ日本の大衆文化がようやくオープンになった頃だったので、日本への関心がものすごく強かったのを覚えています。 その頃は、まだお互い知らない事が多かったので「日本の事ならなんでも知りたい!」という感じで興味津々に聞いていただけたのを覚えています。私が帰国してからも、私のスクールの花展に出品いただくなど、交流はしばらく続きました。

国際部を作る!の夢を現実へ

―そのスクールというのが、いま、星花さんが代表をされている『有限会社湘南フラワーコーディネート』ですね。生け花やフラワーデザインのスクール運営の他、ブライダルフラワーや店舗ディスプレーなども行ってらっしゃる。

そうです。1991年に母が会社として設立しましたので、会社自体はもう31年になりますね。

―星花さんが代表になられてからの国際的な取り組みは目覚ましいですよね。

ありがとうございます。実は10年前、私が入社した頃から「国際部を作る」という話はあったんです。

その頃、私は育休中でお花から離れる生活をしていましたので、「どうしたら実現できるかな」という感じでした。でも、日頃から海外駐在している先輩や海外出張にいく友人の姿を羨ましく感じていたので「いつか必ずやってみたい」と思っていました。

―その「いつか」の夢が叶ったんですね。

はい。2018年から外国人旅行客向けに『華道体験』のプログラムを提供しています。

華道体験に参加された韓国の方が「今、韓国でこういうシンプルなスタイルが流行っているので、自分で学んで教えられるようになりたい」と言ってくれたんです。ちょうどその頃、三女が3歳になって、私もそろそろ外に出て動けそうだなと思っていたので、「今がチャンスだ!」って。

それで、お互いに韓国と日本を行ったり来たりしながら、1年かけて資格を取れるところまで教え込みました。その時、現地にいるお友達や日本で習っていたけど帰国した後輩も呼んで、現地でクラスも開講したんです。そういう経験も重ねて、今は『外国人向け生け花体験プログラム』を提供しています。

―星花さんの授業が素敵だったからこそ「自分もやりたい!」と思ったのでしょうね。そしてその夢を叶えてあげることで、自分の夢も叶う。素敵なループですね。

そうですね。ありがとうございます。

『TAKARA CAFÉ』ってどうしてこういう名前になったんですか?

―TAKARA CAFÉはここで宝物の話をしたら、失くした宝物が見つかったり、新しい宝物に出会えたりする、そんな場所になるといいなと思って付けた名前なんです。

いいですね。宝物って確かにパッと聞かれて、「なんだろう?」って思うくらい、なかなか見つからないものなので、ゆっくり珈琲を飲みながら時間をとって話ができると色んな発見がありそうですね。

―本当ですよね。もしよかったら星花さんも宝物の話きかせてください。

自分の考えが“絶対正しい”にならないように

―星花さんの宝物はなんですか。

友人かなと最近は思っています。
家族ももちろんすごく大事なんですけど、家族の中でもどうしても悩み事は発生してしまいます。

そういったプライベートな悩みを相談できるのは「やっぱりお友達だな」って。自分が「困った」とか「苦しい」「もうどうしていいかわからない」という時に弱音を聞いてくれて、それぞれ色々な角度からアドバイスをしてくれるんです。

一人で考えていると「自分の考えが絶対正しい!」みたいになってしまって、それが余計に家族の中だとお互いを傷つけあったりするので、第三者として相談に乗ってくれる。そういう「他人の意見ってすごく大事だな」って感じることが最近ありました。

―学生時代のお友達ですか?

そうですね。中学校の友達だったり、高校の友達だったり、予備校時代だったりという感じですね。

―星花さん自身も悩みを相談されるタイプですか?

私はどちらかというと相談されるよりもすることが多いですね。

―お話しをしているとサバサバしているので、私は星花さんに相談したいなって思っちゃいます。

本当ですか(笑)

―本当です!

お花は癒しと日本人の美意識

―先ほどの相談相手のように時には共感や情報提供だけではなく、建設的なアドバイスや意見、知識を提供してくれる人は本当に大切だと思います。

そうですね。相談事ではないんですけど、私は海外の方向けに『IKEBANAクラス』を開催しているんです。そこでは生け花に込められた日本人の美意識だったり、哲学だったり、単純にお花の生け方だけじゃなくて、日本人の考え方というのをお伝えするようにしています。

そして、年中行事とか生けたお花のいわれをお伝えすると、とても喜んでいただけるので、きちんとその辺はお伝えするようにしています。

―それぞれの国でのお花事情は違いますものね。お花を通じて「癒されたい」という気持ちをよりバックアップしていく。

そうですね。実はお花の世界に目覚めたきっかけはもう一つあって、1人目の出産のときなんです。

初めての育児で少しノイローゼ気味になっていた私に母が「たまにはお花のお稽古に来なさい」と声をかけてくれたんです。久しぶりにお花に触ったその時、「やっと自分自身に戻れたなぁ」という感覚がありました。

家に帰って作ってきたお花を飾ると、皆さんが仰る「お花に癒される」とは「これなのか!」と思えるくらい、家の中が明るくなって自分自身の気持ちも明るくなって、だから、どこにでもお花が当たり前にある環境を作っていくことができたら、皆さんが「気持ちよく暮らせるんじゃないかな」って思って、この仕事をすることにしたんです。

―最初は半ば強制的に始めさせられたお花のレッスンも内なるものへと昇華されていく。継続することの大切さがとてもわかるお話しですね。

一つ枯れたら抜き取っていけばいい

―せっかくですので、この季節に飾るといい花を教えてください。

やっぱり秋は菊がいいかなと思うんですけど、秋の七草ってご存知ですか?

―秋の七草…萩とススキしか思いつきません…

そうですね、萩、ススキも入りますが、あとは、葛、撫子、女郎花、フジバカマ、桔梗の7つです。春の七草は食べるものですけれど、秋の七草は鑑賞するのに良いと言われています。フジバカマや撫子は時々お花屋さんにもあるのでーススキも売ってるかなー探してみるといいと思います。

―お花屋さん。最近足を運んでいないので行ってみたいと思います。それからもう一つ「飾ったお花を最後まで楽しむコツ」。いつも聞かれると思うんですけど教えてもらえますか。

そうですね。みなさん一番気になっているところだと思います。

お花を長く持たせる一番のポイントは“水が汚れないようにすること”なんですね。ですから、涼しいところに飾って水温が上がらないようにすることです。

お水を取り換える度に、花びらがあたって傷んでしまうので、毎日お水を取り換える必要はないと思っています。1つ枯れたら抜き取って、1つ枯れたら抜き取ってといううちに、だんだんカタチが崩れてくると思いますので“何本か枯れた時に一旦全部抜いて水を換える”でいいと思います。

日本人の美的感覚は“うつろい”

―お花はどうしても枯れてしまいますものね。

日本人の自然に対する美的感覚って「うつろい」だとも言われていて、そういったことを読んだこともあります。

―うつろい…。

お花からは季節の変化や咲いて枯れるまでの“うつろい”を見ることができます。つぼみが咲いたな、咲いたのが枯れてきたな、ということを楽しめるようになると、より長く楽しめるかなと思っています。

あとは、お花は「悪い気を吸い取って枯れていく」とも言われているので、枯れた花には「ありがとう」と言う気持ちを持って捨ててあげると良いかなと思っています。お花の命をいただいて部屋に飾ることで心の栄養をいただいていると私は感じているので、食事前は「いただきます」と、命をいただきますと言いますけれども、お花も一緒で心の栄養をいただくので「いただきます」だと私は思っています。

―花は「うつろい」を教えてくれる。そして私たちはその花の命を切り取っていただいている。だから、わたし達はお花をみるたびに心を動かされるのでしょうね。素敵なお話しありがとうございます。何かお好きな曲をおかけしましょうか。

ありがとうございます。さっき学生時代のお友達の話をしていて思い出したんですけど、学生時代に好きだったアイドルがいまして、その彼が出ていたドラマのテーマソングというか、オープニングで流れていた、Des’reeの『Life』という曲をお願いしたいと思います(楽曲はYouTubeにリンクされています)。

花で笑顔にする仲間を増やしたい

―今探している宝物はなんですか。

花で人を笑顔にすることのできる仲間を増やしていきたいなと思っています。教えることで花を生ける人を増やしたり、花をいただいたり、飾ってあるお花を見て笑顔になる。そういう人が増えていったら嬉しいなと思っています。

―たった1本のお花が笑顔を作る。とってもわかります。そうそう、もうすぐ面白いイベントを開催されるんですよね。

そうなんです!
10月1日に七里ガ浜で『海生け』というイベントを開催します。ビーチクリーニングをして、拾い集めた素材を合わせてお花を生けるイベントです。『ゴミ拾い侍』という今人気のパフォーマー達も来てパフォーマンスを披露してくれたり、一緒にお花の作品作りに参加してくれる予定です。

―「ゴミ拾い侍」知っています。トングを刀のように扱ってゴミを拾うとても面白い方達ですね。まだ参加の枠は残っていますか?

それが残念ながら満席となってしまっているので、お花を一緒に生けることはできないんですが、海岸に来ていただいて、見学することは自由にできますので、ぜひ遊びにいらしてください。

―はい。明日10月1日、9:30~14:00まで。七里ヶ浜の海岸に行くとすぐに分かりますよね。

わかると思います。

―ぜひぜひ行きたいと思います。

ぜひお待ちしています。

―今日はお話しを聞かせていただいたお礼にもう一杯いかがでしょうか。

ありがとうございます。もう1杯、よろしくお願いいたします。

―ごゆっくりお過ごしくださいませ。

いただきます。

有限会社湘南フラワーコーディネートホームページは『こちら』

番組サイト⇒『犬とあなたと珈琲と。』

インタビューと文:白田祐子(しらたゆうこ)

うり店長のInstagramは『こちら』
ル・ブラン湘南のInstagramは『こちら』

白田祐子(しらたゆうこ)

プロフィール:日本心理学会認定心理士。ヒトと犬の心と行動カウンセリングラボ「ル・ブラン湘南」代表/ドッグカウンセラー。
1990年代から犬の行動や心理を独学し、保護施設などでしつけのボランティア活動を開始。現在のパートナーは2005年生まれの雑種の女の子で名前は“うり”。
大学で心理学を専門的に学び、人と犬の関係や犬の心の成長の研究を行い独自のメソッドを確立する。2013年にパーソナルドッグカウンセリングを開始。人と犬のパーソナリティを重視したコーチングは特に多くの女性に支持されている。

里親制度の普及や地域行政と連携した“犬のしつけ”相談業務など、教育、行政、法律と多方面で人と犬の問題に向き合っている。
愛玩動物飼養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペット災害危機管理士、小動物防災アドバイザー、猫防災アドバイザー他、ペット関連資格多数。2014年より神奈川県動物愛護推進員、湘南ビジョン大学講師。2019年よりFM83.1Mhzレディオ湘南にレギュラー出演中。

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