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犬とあなたと珈琲と。Vol.136 小川コータ

聞逃し配信中(音楽は全てダミーです)
収録:レディオ湘南  

宝製菓presents radio café『犬とあなたと珈琲と。』FM83.1MHz レディオ湘南(第1.第3土曜 16:00~16:29)放送

湘南の海を見下ろす、小さなコーヒーショップ『TAKARA CAFÉ』。オーナーは心理士でドッグカウンセラーのしらたゆうこ。2代目店長はカフェオレ色の愛犬の“うるる”。美味しい珈琲を飲みながら、お客様との会話に耳を傾けてみませんか。

今回のお客様は小川コータさん。発明家? 弁理士?作曲家?ミュージシャン?コータさんは、スマホの「フリック入力」を開発して、後にマイクロソフトに売却。「人生100回分稼いだ男」と言われている発明家。でも、今回はスタイリッシュな発明品や「そんなアイデア出しをみんなでしているの!?」という発明家の秘密基地の話し。発明家って、なんだか不思議で面白い。そんな小川コータさんの世界を、ちょっとだけ覗いてみました。次の発明の目標は「月旅行」!コータさんは、来月もご来店予定です!音楽やおかかちゃんの話しもできるかなぁ…


白田祐子:いらっしゃいませ。コータさん、こんちには。お待ちしておりました。

小川コータ(以下コータ):こんにちは。

――今日は柴犬のおかかちゃんも一緒に来てくださって、ありがとうございます。

コータ: そうですね。小さめの柴犬でございます。

――まめまめしばしば…

コータ:うーん…豆なのか?ちょっと小さいくらいじゃないですか?

――そうですね。今はみんな小ぶりですものね。うるるちゃんともよろしくお願いします。

結局、何者ですか?
多分、アーティスト…


――さて、コータさん。小川コータさんは、発明家であり、弁理士であり、そしてミュージシャンでもいらっしゃいます。コータさんのご著書『発明で食っていく方法、全部書いた。』(家の光協会出版)。今、ここにあるんですが、そのサクセスストーリーを勝手にギュギュッとしてみると、子どもの頃から、身の回りのものをいろいろ作ってみるのが好きで、学生時代にはミュージシャンを目指して音楽活動をされていた。ある時「発明で一発逆転だ!」とスケートボードを開発したんだけど、その特許申請がうまくいかない。そこで、今度は「じゃあ、その申請を行う弁理士に自分がなろう」と猛勉強して、弁理士になってしまう。

 そして、弁理士事務所に勤務していた時に思いついたのが、今や私たちが毎日、当たり前のように使っている、スマホの「フリック入力」。その特許を取得し、後にマイクロソフトに売却して、「人生100回分を稼いだ男」とも言われている。……と、ここまででも十分すごいのに、さらに今は、発明家集団『エジソンラボ』を立ち上げて、バッグや財布など、身近な商品を発明・製作・販売したり。さらに、作曲家として、アイドルなどに楽曲を提供したり、ご自身も「コータ&とまそん」というユニットで音楽活動を続けていらっしゃる。もうね、紹介するだけで疲れちゃう(笑)そんな、犬友さんでもある小川コータさん…。改めまして、こんにちは!

コータ: こんにちは。ありがとうございます。そんな感じです。

――そんな感じであってましたか?

コータ:あってます。

――もうね、経歴書に書くだけで、欄が足りないんじゃないかと思うんですけども、コータさん自身は、自分のことを何者だと思っているんですか?

コータ:えーと…あれですかね…。犬の…お散歩している人?みたいな感じじゃないですか(笑)

――でも、自己紹介するときは、いつも何ておっしゃっているんですか?

コータ:ケースバイケースで「発明家です」とか「ミュージシャンです」とか「弁理士です」とか、言ってますね。

――「発明家です」って自己紹介するときって、成功したから発明家なんですか?それとも、発明していれば発明家って名乗れるんでしょうか…

コータ:あー。発明しているだけでもいいと思うんですけど、「発明家です」って言ったら、その次に「なに発明したんですか?」ってなるじゃないですか。その時に面白いこと言えればいいんじゃないですか?”つかみ”みたいなもんですね(笑)

2年で弁理士試験合格。
勉強のコツはギュッと!

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――今、ご紹介していたら、「めちゃくちゃ成功している人じゃん!」っていう印象もあるんですけど、でも、成功の前には挫折があり、貧乏時代もあるっていうのが、「小川コータ物語」の面白いところ、魅力的な部分だと私は思うんですけど、ミュージシャンを目指して家賃3万円のアパート暮らし…。そこで「発明で一発逆転しよう!」ってなったじゃないですか。その、特許申請ファーストチャレンジだった、スケートボードってどういうのだったんですか?

コータ:スケボーは当時、前も後ろも二輪ずつというのが普通でしたー今も普通ですけどー。で、僕は前後一輪づつのスケボーを考え付いて、今だと既にあるわけですけど。

――子供がよく乗っているやつですか(持ち手のついたタイプ)?

コータ:そんな感じです。子供がよく乗っていたりする、そんな感じのを、当時はまだなかったので。発明して、それで特許をとろうかなと。

――でも、それは、上手くいかなかった。

コータ:そう。だから、発明がよくても手続きが良くないと、上手くいかないことがわかりまして…。それはそうですよね、そのためにプロがいるので。裁判とかも、弁護士さんに頼まずにやることも、できると言えばできるんですけど、「勝てるか」というと、また別の話しでね。

――そうですよね。士業の人たちって代弁者となって…

コータ:そうそう。そうなんですよ。だから、それって面白いなって思って。

――それで、弁理士になろう。資格をとろう。それだったら、自分でやろうと思ったわけですね。大学院にもいかれたんですよね?理系の?

コータ:そうですね。弁理士になったあとに行きましたね。

――勉強はもともとできるタイプだったんですか?

コータ:勉強はできるタイプでした(笑)

――じゃあ、割とすんなりと?

コータ:はい。

――そうやっていうと、今、勉強している人にちょっとアレですけどね…

コータ:あーでも、もう本当にギュッと、ギュッとやりましたね。

――集中して…

コータ:はい、集中して。集中して勉強したので、2年くらい。めちゃめちゃ勉強したんです。弁理士もすごく難しい試験なんです。でも、どんなに勉強しても、次の日には忘れちゃったりするじゃないですか。半分くらい(笑)。だから、「半分くらい忘れる」っていうことは、ちょっとづつ勉強していると、全部覚えるのにすごい時間かかっちゃうんですよね。だから、めちゃめちゃ、いっぱいやっていく。毎日やっていく。そうやって、ギュッ!と、やっていった方が効率がいいんじゃないかなって思います。

スマホのない時代に、
タッチパネル入力を想像…!

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――そうやって、凝縮してギュッと勉強して、弁理士資格を取得して、弁理士事務所に勤務している時にフリック入力をひらめくわけですよねー。…携帯電話はまだガラケーの時代で文字入力はいわゆる”5タッチ”。コータの「コ」の字を打つのが面倒くさい。しかもそのうち、タッチパネルの時代がくるだろう。そうしたら、絶対に今よりも手間がかかるはず…って。

コータ:そうですね。その時は、まだスマホがなかったので。世の中には存在していなかったので、存在しているときのことを考えて、「やだなぁ」って思ったっていう…。

――そうですよね!ないものを「次はこういうものがくるだろう」って想像したなかで、それは「やだなぁ」って。「やだ」の先読みしていたってことですよね。

コータ:そういうことですね。

――いやぁ、なんですか、その思考回路?でも、そういうと、すぐ「普通だよ」って言うんですよね…。

コータ:まぁ、そこらへんの想像が膨らんでいたってことは、普通じゃないかもしれませんよね。

――そして、「フリック入力」。フリックって払う。これがピンと来たのってドアノブを回す動作から?

コータ:たまたま、その瞬間にひらめいた感じです(笑)

――ね。だけども、それを特許申請をしたら、実は似たような?申請がすでにあったんですよね…

コータ:「似たような」というか、特許ってどんなものでも、全く”完全にはじめて”というものはないんです。特許庁が、日本中・世界中の特許文献を蓄積していて、その中から「近いモノ」とかを探してくるって感じですね。

――その審査して探してくる人がすごくないです?

コータ:そうですね。審査して探す人は、何人もの人が文献をめちゃめちゃリサーチして、探してくるんですけど、そこには、世に出ていないモノが沢山あるわけですよ。そういう中から、「近いモノ」を出してくるんです。

――それで、特許では一番重要とされている、「進歩性」と「新規性」が、「ないよ」ということだったんですけど、そこで、諦めずに「なにが違うんだろう」「何が違うものを付加すれば、認めて貰えるんだろう」っていうことを考え抜いて、”どこで指を離すか”っていうところを、新しく付随させて特許を通ったという理解なんですけど。あってます?

コータ:そうですね…。特許って、基本的に最初に出したものでしか取れないんですよね。なので、「言われてから付随する」だとちょっと遅いんです。ただ、権利範囲をどこにするか。権利範囲を狭めていくことができるんですね。なので、そういう手続きをして、「権利範囲を決めていく」という感じです。ややこしいですね。でも、特許をとる時は、必ずそのステップを踏むんですよ。最初は広めに特許とろうとするんですけど、「この辺は文献もあるよ」と出てきて、じゃあ「ここにしようかな」って。そうやって、狭めていくという感じです。

――なるほど、特許の範囲を狭めていく…か。フリック入力の1から10までの動作ではなくて、ギュッと絞って、リリースするところを

コータ:それがあるから、フリック入力が成り立つというところですね。

――かっこいい!

コータ:そんな感じです(笑)

―― コータさんの著書『発明で食っていく方法、全部書いた。』これを読むと、思考までのプロセス、特許庁とのやりとり、そして、実際にどの企業にどう売っていくのか…。本当に全部書いてあるので、「もっと知りたい」っていう方にはおすすめの一冊。私もとても面白く読ませていただきました。


音楽:Earth, Wind & Fire 『September』(楽曲はYouTubeにリンクしています)

発明商品を製作・販売
グッドデザイン賞も受賞


――今日はフリック入力をマイクロソフトに売却して、人生100回分を稼いだ発明家でミュージシャンの小川コータさんとお話をしています。そう、人生100回分稼いだんだったら、もう「稼ぐ必要ないんじゃない?」って思うんですけども、『エジソンラボ』を設立して、今、目の前に持って来ていただいている「シューベルト」と…そのスーツケースはなんていうんですか?棚になる…

コータ:「FLIP FLAP(フリップ フラップ)」と言います。棚になるスーツケース「FLIP FLAP」

――どちらも、今、販売している最中なんですよね。

コータ:アマゾンで売ってます。

――アマゾンで売ってますね。まずは「シューベルト」の説明をしてもらえますか?

コータ:シュっとベルトが引っ込む…

――リュックサック型で肩にかけるベルトがヒューっと引っ込む

コータ:「ヒュー」じゃなくて、「シュー」です

――シュー!だから「シューベルト」

コータ:バッグをポッと置いたら、シュっと紐(肩ひも)が引っ込んで、ただの四角い箱の状態になるんですね。テーブルにも立つし、置いたりした時も肩紐がビヨーンって邪魔にならない。網棚に置いてもビローンって垂れてこないで済むんです。で、紐の長さを覚えておいてくれる機能があるので、引っ込んで、また出した時に、さっきの長さ(自分の体形にあった長さ)になるということですね。

――面白い。こういうの、本当「発明商品」って感じです。色がブラックとグレーで大きさも2種類。とってもスタイリッシュです。


――そして、もう一つ「フリップ フラップ」

コータ:これはね。こうやって棚になるんですね。まず、スーツケースが”上に開く”っていうのが、世の中にはなくて、特許をとっています。もちろん「シューベルト」もとっています。上に開くので、荷物を棚に入れたまま、ひゅっと中に閉まるんです。なので、荷造り・荷ほどきの必要がないのと、ビジネスホテルとか(狭い空間の場所)で、床に寝かさなくていいので場所もとらない。

――あと、化粧品とか細かなものが多い女性は特に、棚に全部収納すると忘れ物の心配も減る。便利。

コータ:そうなんですよね。「どこにあるか?」ってならないんで。でね、アメリカですごく売れていますね。

――そうなんですね。シューベルトはどうですか?

コータ:シューベルトは日本で売れていますね。やっぱり、アメリカだとね、バッグも車にボンと積めばいいので、あんまりね、網棚に置いたりしないかもしれませんね。

――そうですね。車移動ですもんね(笑)じゃあ、タカラカフェにもいくつか置いて、販売してみようかなぁ。どうかな、売れるかな…

コータ:ぜひぜひ、お願いします。売れる売れる!

――今度はイヌグッズも新しいのを考えてください。

コータ:いいですよね、イヌグッズ。

アイデアを出し合い
ディベロップメントする場


――コータさんは「エジソンラボ」の他にも、発明家のコミュニティっていうのでしょうか。発明家集団のようなものを主宰されているとか、これはどういう集団ですか。

コータ:「発明家の秘密基地」というコミュニティで、発明家の人たちがいっぱい入っています。発明家になりたい人も入っていますね。コミュニティのライングループがあって、そこにみんな、思いつきをバンバンバンバン投げる訳ですね。

――発明を…

コータ:うん、発明を。そうすると、他の人が、「こういうのもいいんじゃない?」ってなって、無限に発明が膨らんでくる。と、いうようなものです。僕もアイデアを思い付いたら、そこにすぐ投げるんですけど、「もっとこうするといいかも」みたいのがどんどん膨らむので、気が付いたら、すごい発明になっているという…。

――えー!実際にそれがリアルになったものってあるんですか?

コータ:そうですね。色々作っていますね。例えばね、トイレで男の人が立っておしっこをすると、飛び散るみたいな問題があって、よく「座ってよ」って言うじゃないですか。

――そうですよね。奥さんは言いますよね…

コータ:自分の家以外でもね。どこかで、そういう時ってあるじゃないですか。”座ってください”って書いてある時もあるんです。でも、それでも誰も見ていない訳だし、立ってしているかもしれないじゃないですか。

――「座ってください」って書いてあるんですか?

コータ:書いてあるところもありますよね。それで、書いてもあまり効果がなかったりするところを「どうしたらいいかな?」とかね。それを「なんとかしましょう!」みたいな感じで。

――なんとかなるんですか?

コータ:例えば、便座をあげるわけじゃないですか。立ってする時って。で、便座をあげた裏側に”女性の目”が書いてあったりすると「やだな…みたいな感じ…」「かもしれないですよねぇ」とか(笑)。あと、便座をあげたときに、女性の声が流れるとかね。「座ってしてね」って。そういうのとかね(笑)もう、無限にアイデアが出てくるって感じです。

――面白い(笑)じゃあ、そういう「発明家になりたい若者」とかも、グループに入りたいなって思ったら、入れるんですか?

コータ:そうですね。検索してください『発明家の秘密基地』で!

――みんなに宣伝しておきます(笑)さぁ、ここで一旦、ひとやすみ。コータさんのお好きな曲をおかけしましょうか。

コータ:はい。じゃあ、お願いします。ギルバート・オサリバンの『Alone Again』(楽曲はYouTubeにリンクしています)

次の発明は
月に行く!


――コータさん。まだまだ発明について聞きたいことなどあるんですけど…。でも、そうすると、閉店時間になっちゃうかなぁ。それに、作曲家として、ミュージシャンとして、音楽の話しも全然聞けてないんですよね。あと、おかかちゃんの話しも。来月、また遊びに来て下さるとのことなので、次回、またまた、聞いちゃってもいいでしょうか。

コータ:はい、もちろんもちろん!いいですよ。お願いします。

――最後に一つ。発明家としての次の目標はなにかありますか?

コータ:そうですね。次の目標ね。月でも行きますかね。

――えっ?

コータ:発明して

――おー!楽しみにしています。私が生きているうちに行けるように…

コータ:はい。それで言うと、僕も生きてるうちに行かないといけないんで(笑)

――楽しみにしています(笑)。今日は、まだお時間ありますか?もしよかったら、私からもう1杯、いかがでしょうか。おかかちゃんもいい子でお付き合いできて、偉かったねー。

コータ:ありがとう。

小川コータさんの関連サイト
『株式会社エジソンラボ』
Instagramは「こちら」

番組サイト
『犬とあなたと珈琲と。』 
⇒⇒過去のお客様も一覧で見られます
 
https://www.radioshonan.co.jp/program/radiocafe.html

インタビュー・構成・テキスト 白田祐子(しらたゆうこ)

うるる店長のInstagram 
ル・ブラン湘南のInstagram


白田祐子(しらたゆうこ)
プロフィール:日本心理学会認定心理士。ヒトと犬のカウンセリングラボ「ル・ブラン湘南」代表/ドッグカウンセラー

1990年代から犬の行動や心理を独学し、保護施設などでしつけのボランティア活動を開始。現在のパートナーは沖永良部島出身、雑種の女の子で名前は“うるる”(うり店長は2023年お空組)。大学で心理学を専門的に学び、人と犬の社会心理学と犬の心の成長が専門。2013年にパーソナルドッグカウンセリングを開始。人と犬のパーソナリティを重視したコーチングは特に多くの女性に喜ばれています。

保護犬猫の譲渡会開催や地域行政と連携した“犬のしつけ”相談業務など、教育、行政、法律と多方面で人と犬の問題に向き合い、セミナー講師、犬専門雑誌の監修や執筆も行う。愛玩動物飼養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペット災害危機管理士、小動物防災アドバイザー、猫防災アドバイザー他、ペット関連資格多数。湘南ビジョン大学講師。2014年より神奈川県動物愛護推進員。2019年よりFM83.1Mhzレディオ湘南にレギュラー出演、2022年4月から新番組『radio cafe犬とあなたと珈琲と。』がスタート。神奈川県三浦郡葉山町にて『お寺でわんにゃん縁結び』を主催

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