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犬に散歩は必要?

今回も心理士でドッグカウンセラーのしらたゆうこがパーソナリティを務めるラジオ番組“宝製菓presents radio café『犬とあなたと珈琲と。』”に寄せられたお便りのご相談にお答えします。

うちの子は散歩が嫌い?

ご相談内容:素朴な質問ですが犬に散歩は必要なのでしょうか。我が家でもトイプードル(1歳の男の子)を飼っていますが、ペットショップで「家の中でも充分運動ができる」と言われました。最近散歩に連れて行きますがすごくビビりで、散歩が嫌いなんだと思います。マカロンより

犬に散歩は必要かというご質問ですね。

これは例外を除いて「必要です」。むしろ、散歩なくして犬のしつけはできないし、犬に満足感を味わせてあげることはできないと私は思っています。例外もありますが、今その話をすると混乱するのでここではお話ししませんね。

オオカミは1日20Km

家の中でも充分運動ができると言われたそうですが、家の中での運動は人間でいえば「スポーツジムの片隅で筋トレはできる」って感じでしょうか。家族が許すのであれば、室内で飛んだり跳ねたりは充分できるかもしれませんが、軽快に歩行やランを楽しむことはできませんよね。

小型犬であっても祖先は狼です。
狼はだいたい1日約20kmの距離を移動することがわかっています。狼と小型犬ではもちろん歩幅や体力に差はありますが、生物学的に犬はかなりの距離を歩けるし、そういう本能を持っているということです。実際、犬もたくさん歩いたり走ったりすることで、いわゆる“ランナーズハイ”状態になることがわかっているんですよ。

犬もランナーズハイに!

ランナーズハイはドーパミンが放出されることで、達成感や満足感だけではなく、穏やかさや爽快感が訪れて“幸せな気持ち”になる状態のことです。犬がたっぷり運動した後、何とも言えない表情で満足そうに休んでいる姿を見たことのある人は、自分は経験したことがなくても、「あーなるほど!」って頷いていただけると思います。

視点を変えてみよう

マカロンさんのワンチャンはトイプードルですので、運動が大好きな犬種ですよね。

でも、すごくビビりでお散歩は嫌いそう。
お散歩の苦労は想像できます。同じようなお悩みをお持ちの方と話をしていると、「ビビり」って言葉をお使いになる方が多いです。

可愛い響きだし、分かりやすい表現だと思います。
でも「うちの子はビビりだから」って言うのって、ちょっぴり犬のせいにしちゃってない?って、私は思うんです。 散歩の時の困った行動は「ビビりだから」なのではなく、「慣れていないんだ」って、視点を変えてみることも大事です。人間的な解釈や視点は案外犬の行動や気持ちの本質からズレていることが多いもの。だって、私たちは人間で相手は犬なのだから!

うちの子ビビりで…は本当?

人間は物事の見方、心持ちで行動が変化するものです。
違う視点から愛犬の行動を据えるだけでも私たちの行動に変化が生まれます。その変化が犬にとってよい結果を与えることも多いのです。

いやいや、家の中でも年中ビビッていますから!というのでしたら、それはお散歩の問題以前でご家庭内の環境や愛犬と家族の信頼関係などから見直さなくてはいけません。

最近お散歩を始めたということ。
怖いモノ知らずの状態で色々チャレンジする時期を逃してしまって、今は不安と緊張に包まれているのだと思います。最初は外の匂いや聞きなれない音だけで怖がるものです。それは「ビビりだから」なのでしょうか。本来はノビノビとした性格なのに、経験がないまま成長してしまったことが原因かもしれませんよね。

今からでも、ゆっくり時間をかけて沢山のことを経験できるチャンスを作っていけるといいですね。

散歩は生きやすさを学ぶ時間

お散歩は運動のためだけにするわけではありません。

一緒に歩くことで信頼関係を強めたり、新しい事を覚えたり、色々な音や刺激を体験することができます。もちろん友達もできるでしょう。色々な事象や状況を「これは問題ない」「恐れる必要はない」と経験することで犬は過剰なストレスを背負わずに済みます。慣れることが一番いいのです。

慣れることは、楽に暮らしていけることでもあります。
散歩は生きるための社会勉強の時間なのですね。

散歩をもっと楽しもう!

「ビビりだから可哀想」「散歩嫌いそうだしやめておこう」よりも「不安や緊張を一緒に乗り越えよう」って気持ちでいると、その先には必ずハッピーが待っていると思います。

どうでしょう。マカロンさん。参考になったでしょうか。
「あそこの公園まで行こう」と目標を決めて、公園に行ったら一緒におやつを食べたりボール遊びをしたり、プチイベントを盛り込みながらゆっくり楽しんでください。焦らずにね。

またのお便りをお待ちしております。

関連記事⇒『犬の散歩がもっと楽しくなるポイント4つ#1』

◎『With a Dog』は犬の認知行動療法と飼い主のコーチングという“心理学を軸”としたドッグトレーニングを行う立場から、ヒトと犬の心と行動の関係についてお伝えしています。

この記事はラジオ番組:radio café『犬とあなたと珈琲と。』(毎週金曜16:00~16:29/FM83.1Mhzレディオ湘南)の2022年5月6日放送分の内容を一部修正したものです。

本記事は「こちら」から視聴可能。後半部分にお便りのコーナーがあります。
レディオ湘南は世界中どこからでもワンクリックで視聴可能です。
番組サイトにもぜひ遊びにきてください→『犬とあなたと珈琲と。』

Instagram:@doggy_uri
      @ル・ブラン湘南

白田祐子(しらたゆうこ)

プロフィール:日本心理学会認定心理士。ヒトと犬の心と行動カウンセリングラボ「ル・ブラン湘南」代表/ドッグカウンセラー。
1990年代から犬の行動や心理を独学し、保護施設などでしつけのボランティア活動を開始。現在のパートナーは2005年生まれの雑種の女の子で名前は“うり”。
大学で心理学を専門的に学び、人と犬の関係や犬の心の成長の研究を行い独自のメソッドを確立する。2013年にパーソナルドッグカウンセリングを開始。人と犬のパーソナリティを重視したコーチングは特に多くの女性に支持されている。

里親制度の普及や地域行政と連携した“犬のしつけ”相談業務など、教育、行政、法律と多方面で人と犬の問題に向き合っている。
愛玩動物飼養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペット災害危機管理士、小動物防災アドバイザー、猫防災アドバイザー他、ペット関連資格多数。2014年より神奈川県動物愛護推進員、湘南ビジョン大学講師。2019年よりFM83.1Mhzレディオ湘南にレギュラー出演中、2022年4月(毎週金曜16:00~16:30)から新番組『radio cafe犬とあなたと珈琲と。』がスタート。

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