ブログ

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 犬の心理
  4. 実家の犬に吠えられる。どうして?
 

実家の犬に吠えられる。どうして?

黄色背景。グレーと白の小型犬パピヨンが口を開けているアップ

心理士でドッグカウンセラーのしらたゆうこがパーソナリティを務めるラジオ番組、宝製菓presents radio café『犬とあなたと珈琲と。』に寄せられたお便りにお答えします。

家族は「好きだから」と
説明。本当?

今回のお便り:日の丸弁当さんからいただきました。
はじめまして。祐子さん、うり店長こんにちは。お正月、実家に帰省しましたが、実家の犬(4歳の雄のトイプードル)は、私が席を立つたびに吠えてきます。母や妹は「お兄ちゃんが好きなんだよねー」と言いますが、適当に言っているようにしかみえません。実際、どうして吠えるのでしょう。そして、私が吠えられないで済む方法ってあるんでしょうか。

日の丸弁当さん。ありがとうございます。久しぶりに帰ってきた日の丸弁当さんに、ご家族の方が気を遣いながら取り繕う。そんな光景が想像できます。とはいえ、立ち上がるたびに吠えられては、気が休まらないですよね。吠える方も結構大変です。

要求吠えかも。
退屈が一番の原因

さて、どのような感じで吠えているのかわからないのですが、ご家族の方が「好きだからだよね」って言うってことは、当たらずとも遠からず「牙をむいて威嚇」しているのでは「ない」のでしょうね。そうなると、理由は大きく2つ、3つ…に絞られます。

一つは『要求』です。
久しぶりにあったのですもの、「注目されたい」とか「何かしてほしい」とかの意思表示です。この場合は特に『退屈』が呼び水になっていることが多いので、犬につきあってあげましょう。散歩に出たり、ボール遊びしたりなど、エネルギーを発散させてあげる。

散歩や遊びを通じて、日の丸弁当さんに対する他の感情も、好意的なものへと変わっていく期待もできますので、広い意味で有効です。エネルギーが高まったり、神経が過敏になっているワンコに対しては、多くの場合、「歩かせる」「遊ばせる」。この方法が最も早くて、効果のある解決策となります。

警戒心を
ほどいてあげよう

もう一つ考えられるのは、威嚇まではいかないものの『警戒心』。不安や緊張から吠えるパターンです。

実家についてからトイプーちゃんにどんな接し方をしていますか?

仲良くしたいという気持ちから、積極的に声をかけたり、撫でようと手を出したりしていませんか?そうだとしたら、それが原因かもしれません。家にあがってしばらくは、ワンコのことは一切気にせず、振舞ってみてください。

そして、ワンコから近づいてくるまで待つ。その時にも、積極的な動きや声を出したりせずに、自由にニオイを嗅がせて「この人は安全だ」って確認してもらうこと。犬は視覚ではなく嗅覚中心の世界で生き、嗅覚での判断が必要です。犬のテンポと習性に合わせて、犬の気持ちを優先させてあげます。

こちらからのアプローチが強いと、かえって警戒されやすくなってしまうので、ニオイを嗅いでくれるまで待ってみてください。

関連記事:心理士が解説『犬に好かれる人の特徴3つ』

雰囲気の乱れに対する
緊張感も

いやいや、吠えるまではリラックスして横で寝てるんですよ、というのでしたら、その場の穏やかな空気が崩れるのが嫌で「動くな」と吠えている可能性が高いです。この場合は立ち上がる前に優しく「ちょっと待っててね」と、声をかけてあげるだけで変化が生まれます。そして、吠えずに待っていられたら褒めてあげる。それを繰り返すことで、吠えることはなくなっていくはずです。

どうでしょう。日の丸弁当さん、少しは参考になったでしょうか。

他にも原因は考えられますが、この3つのパータンに思い当たることがあったでしょうか…。どうかでしょう。どれも、普段から心がけるといいことですので、次回、帰省されたときには、ぜひ、試してみてください。

この記事はFM831レディオ湘南:radio café『犬とあなたと珈琲と。』
(第1.第3土曜16:00~16:29放送)
2024年2月3日放送分を加筆修正しました。

本記事は「こちら」から視聴可能。

レディオ湘南は世界中どこからでもワンクリックで視聴可能です。
番組サイトにもぜひ遊びにきてください『犬とあなたと珈琲と。』

◎『With a Dog』は犬の認知行動療法と飼い主のコーチングという“心理学を軸”としたドッグトレーニングを行う立場から、ヒトと犬の心と行動の関係についてお伝えしています。

文:白田祐子(しらたゆうこ)

うり店長のInstagram
ル・ブラン湘南のInstagram

白田祐子(しらたゆうこ)

プロフィール:日本心理学会認定心理士。ヒトと犬の心と行動カウンセリングラボ「ル・ブラン湘南」代表/ドッグカウンセラー。
1990年代から犬の行動や心理を独学し、保護施設などでしつけのボランティア活動を開始。現在のパートナーは2005年生まれの雑種の女の子で名前は“うり”。
大学で心理学を専門的に学び、人と犬の関係や犬の心の成長の研究を行い独自のメソッドを確立する。2013年にパーソナルドッグカウンセリングを開始。人と犬のパーソナリティを重視したコーチングは特に多くの女性に支持されている。

里親制度の普及や地域行政と連携した“犬のしつけ”相談業務など、教育、行政、法律と多方面で人と犬の問題に向き合い、犬専門雑誌の監修や執筆も行う。
愛玩動物飼養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペット災害危機管理士、小動物防災アドバイザー、猫防災アドバイザー他、ペット関連資格多数。湘南ビジョン大学講師。2014年より神奈川県動物愛護推進員。2019年よりFM83.1Mhzレディオ湘南にレギュラー出演、2022年4月から新番組『radio cafe犬とあなたと珈琲と。』がスタート。

関連記事

カテゴリー

  • ラジオカフェ
  • 犬の心理
  • 講演・イベントレポート
  • お悩み相談
  • 犬と暮らす
  • 日々のあれこれ
  • うりパイセンの独り言
  • 湘南しっぽラジオ
//サムネイルを取得 //ここから構造化データの記述