犬の名前をどうつける?
インプット・アウトプットの妙
人の名前を覚えるのが苦手です。
何回かお会いしているのに名前が出てこない。うーん。
ひょんなタイミングで「あ~、〇〇さんだ!」と思い出す、あの現象もないってことは、そもそも、記憶の引き出しに上手に収まっていないのかもしれません。
心理士として自分に助言するなら「語り掛けるときは名前も添えること。とても大切よ」。そうです。だから、なんとかしなければ…と常々思ってはいるのですが…。引き出しの整理がうまく進みません。
癖が強い!
ところが、犬の名前となると「みんな似ていて区別がつかない」と言われている近所の柴犬軍団やラブラドール軍団、カタカナの長いながい名前も、引き出しぐちゃぐちゃの、このわたしにあって、ワンコたちの姿かたちと共にスルスルと脳みそに、引き出しの隙間に収まっていくのだから不思議なものです。
そして、見かけたらその子の名前を呼ぶ。君の名は…!
記憶の再生で完全なる定着。
人間の記憶というのはとにかく「癖が強い」ようです。
うちの子の名前
わたしのこれまでの相棒は「ちゃま」と「デビ」。
ちゃまは哲学するお坊ちゃま風だったので「ちゃま」。デビは黒くて可愛い小悪魔風だったので「デビ」。
今の子は「うり」。
うりは名前を聞かれて答えると「ぐりちゃん」と復唱されることがあって、なかには「ぶりちゃん」と呼ぶ人もいます。まぁ、それはそれで、結構面白いんだけど、名前って、その場ですぐに訂正しないと、その後「訂正するのにちょうど良いタイミング」というのは存在しないので、注意が必要です。
で、名前を聞かれた時には「瓜二つのうりです」と答えるようにしたら、聞き間違いはなくなりました。でも「あら、誰に似ているの?」と、深く興味を示してくださる方もおられ、「そうくるか!」と感心する次第なのでした。
うり坊に性別は関係ないんだけど
「瓜二つ」以外には、「うり坊のうり」バージョンもあって、これはこれで名前を「うり坊」と覚えられたり、さらに勘違いが重なって「うり坊君」と男の子になってしまったり。さらにさらに「女の子なのに、うり坊なの?じゃあ、うり坊ちゃんね」など、勘違いはより混乱をよぶのでした。うーむ。
必要なのは、わたしの「滑らかな活舌」なのかもしれません。呼吸も気を付けたいと思います。
正しく名前が伝わって「うり」と復唱する時には、みんな笑顔になっています。
なぜか?
それは、うりの名前には人々を笑顔にする『幸せマジック』が隠されているからなのです。
つづく
文:白田祐子