愛犬への注意。大きな声はダメですか?

今回も心理士でドッグカウンセラーのしらたゆうこがパーソナリティを務めるラジオ番組、宝製菓presents radio café『犬とあなたと珈琲と。』に寄せられたお便りにお答えします。
私は大きな声で怒ります。
それってダメなの?
今回のお便り:ハピネストゥモローさん
祐子さん、うり店長こんにちは。私は今、ジャックラッセルテリア(8か月の女の子)のしつけ中のわんこ新米ママです。質問です。犬を注意する時は大きな声は必要ない、大きな声はNGだと見聞きしますが、なぜ大きな声はダメなのでしょう。私は大きな声で怒ります。というか、そうしないと聞く耳を持ってもらえません。どう思いますか。ずばりの回答を聞きたいです。
🐾🐾🐾🐾
ハピネストゥモローさんありがとうござます。大きな声で注意するのはなぜダメなのか。ずばりの回答を聞きたいとのこと…。ずばりというのは…厳しいですけど…でも、お答えします。
本気の一撃が必要なときは
大きな声も必要
すばり!
大きな声で注意するのはダメではありません。
但し、犬に伝わっていなければその大声も意味はない。という、”但し書き”までが答えです。以降、シンプルに答えますね。
犬は耳がいいので、基本的に大きな声は必要ありません。でも、犬の動きをすぐに止めさせたい時は、強いエネルギーの声は有効です。「ハッ」と驚かせて、その場を制圧するイメージです。なので、その時は一発で決める「本気の一撃」である必要があります。そうなると大きな声が出るのが自然でしょう。言葉も瞬発的なものになると思います。「こりゃ!」とかね。
「イケナイ!」なんて悠長に言っていては、タイミングが遅すぎるし、「ハッ!」とさせるエネルギーも爆発しませんよね。
基本は口より動け!
注意より褒めろ!

本気の一撃、「かめはめ波」的なものは、何度も使うものではありません。
日頃のちょこちょこした、いたずらや行動の改善をしたいのなら「口より動け!」「注意より褒めろ!」です。例えば、どこかに手をかけるのをやめさせたければ、そこに行って、犬の手を払う。そして4本足が床について、数秒いられたら褒める。そうやって、身体で正しい行動を教えてあげると、犬にもわかりやすいし、行動修正の一番の近道となります。
大きな声より
本気度が大事
牙をむくような攻撃的な態度や大切なものを傷つけようとした時は、すかさずの一撃が必要となります。こちらは待ったなし。ことを起こす前に「ハッ」とさせて、動きを止めます。要は「本気度」ですよね。
大きな声で怒鳴って感情をぶつけるだけ、がみがみ言うだけじゃ、犬にしてみたら「うちの飼い主は常に機嫌が悪い」「なんのこっちゃ」って思われるだけです。そして、どんな大きな声も”本気度”が弱ければ、いつしか犬は慣れっこになるし、注意ばかりや大きな声を出されるのは、犬だって不愉快ですから、だんだん声に耳を貸さない、怒った顔も見たくない…という、負の状況に陥る可能性が高まります。
大きな声は時に有効だけれど、そこに本気度が含まれていなければ、犬には不快な雑音になるだけで効き目はない。そして、本気度のこもった「かめはめ波」的な一撃は、その行動を確実に止めたいときに使用するものであり、状況に合わせて使うこと。
犬に伝わる注意の仕方とメリハリがなければ、大きな声も意味はありません。「大きな声は必要ない」の裏の話しはそういうことなのですね。
どうでしょう。ハピネストゥモローさん。少しは参考になったでしょうか。8か月のジャックちゃん。これからまだまだパワー全開ですね。ジャックはとにかく運動が必要です。外でたっぷりエネルギーを発散させてあげれば、家の中で大きな声を出して注意をする回数は確実に減ると思います。昼間は暑いですから、朝夕のお散歩を満喫してください。またお便り待ってます。
この記事はFM831レディオ湘南:radio café『犬とあなたと珈琲と。』(第1.第3土曜16:00~16:29放送)2025年8月16日放送分を加筆修正しました。
本記事は「こちら」から視聴可能(後半20分以降です)
レディオ湘南は全国どこからでもワンクリックで視聴可能です。
番組サイトにもぜひ遊びにきてね→『犬とあなたと珈琲と。』
◎『With a Dog』は犬の認知行動療法と飼い主のコーチングという“心理学を軸”としたドッグトレーニングを行う立場から、ヒトと犬の心と行動の関係についてお伝えしています。
文:白田祐子(しらたゆうこ)
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白田祐子(しらたゆうこ)
プロフィール:認定心理士。ヒトと犬の心と行動カウンセリングラ「ル・ブラン湘南」代表・ドッグカウンセラー。
1990年代から犬の行動や心理を独学し、保護施設などでしつけのボランティア活動を開始。現在のパートナーは沖永良部島出身で雑種の女の子。名前はうるる(うりはお空組2005-2023)。大学で心理学を専門的に学び、人と犬の社会心理学が専門。2013年にパーソナルドッグカウンセリングを開始。人と犬のパーソナリティを重視したコーチングは特に多くの女性に共感される。
里親制度の普及や地域行政と連携した“犬のしつけ”相談業務など、教育、行政、法律と多方面で人と犬の問題に向き合う。講師、専門雑誌の監修や執筆も行う。愛玩動物飼養管理士、ホリスティックケア・カウンセラー、ペット災害危機管理士、小動物防災アドバイザー、猫防災アドバイザー他、ペット関連資格多数。湘南ビジョン大学講師。2014年より神奈川県動物愛護推進員。2019年よりFM83.1MHzレディオ湘南に出演中。神奈川県三浦郡葉山町にて『お寺でわんにゃん縁結び』を主催